nomlog TALK
インクルーシブで
地域が、社会が、
世界が変わる

ノムログ編集部
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nomlog(ノムログ)は“つながりを生むメディア”を目指して、いま社会的に話題のテーマを取り上げ、ゲストとともに語り合うトークイベント「nomlog TALK」をスタートしました。

第1弾のテーマは「インクルーシブについて考える」。8月28日、山形市の児童遊戯施設〈シェルターインクルーシブプレイス コパル〉(以下、コパル)の色部館長を当社にお招きし、前半は“コパルならではの魅力”についてのスペシャルトーク、後半は“インクルージョン&アート”をテーマに研究活動を推進するメンバーとともに座談会を行いました。

「インクルーシブとは何か?」をテーマに、コパルの運営を通じて真摯にインクルーシブと向き合う色部館長と、あらゆる空間創造においてインクルーシブ視点を取り入れようと動き始めている乃村工藝社社員の対話をレポートします。

*インクルーシブとは…「すべてを包括する、包みこむ」の意。障がいの有無や性別、性的志向、人種など、様々な違いを認め合い、すべての人がお互いの人権と尊厳を大事にして生きていける社会をインクルーシブ社会と言い、今回はデザインや施設運営にまつわるインクルーシブについて取り上げます。
*本稿では前半のダイジェスト版と後半の内容をお伝えします。

nomlog TALK ゲスト
山形市南部児童遊戯施設〈シェルターインクルーシブプレイス コパル〉館長
色部 正俊さん

どのような背景・立場のお子さんをも歓迎するインクルーシブ施設「コパル」館長。これまで海外21か国・全国約40都道府県からの来館者、身近な地域や学校の方々等、約23万人を迎え入れる。「一人一人の笑顔」が働く活力に。

<対談者>
株式会社乃村工藝社
クリエイティブ本部 第一デザインセンター デザイン4部
兼)ビジネスプロデュース本部 未来創造研究所
デザイナー
松本 麻里

こどもとおとなの空間づくりを軸に、ユーザーや当事者と共に誰もが心地よく過ごせる場のデザインを行う。多様な人々が「文化芸術体験を介して社会や世界とつながり新しい価値観と出会う」をテーマに空間と体験プログラムのデザインに取り組む。
関連記事:企画から地域住民と一緒に取り組んだ 誰もが心地よく過ごせる駅舎づくり

クリエイティブ本部 プランニングセンター 企画1部
プランナー
梶村 直美

事業のメッセージを具現化するコミュニケーションデザインを起点に、ショールームや複合商業・ホテルなど多分野でのプランニングを行う。場の持続性を目的とした多様な方々と共創しながらの運用の仕組みづくりを自身のテーマとして取り組む。
過去の記事:
脱ショールーム!地域とともに成長する企業施設「KeiyoGAS Community Terrace(愛称 てらす)」
実空間に秘められた可能性って何だろう?(前編)

クリエイティブ本部 プランニングセンター 企画3部
プランナー
佐竹 和歌子

博物館や科学館など文化施設を中心に展示空間のプランニングを行う。多様な利用者と共につくるインクルーシブワークショップの企画や実施にも携わり、地域に親しまれる施設づくりと、その可能性を拡げていくべく勉強中。
過去の記事:
ミュージアムへ行く理由~ミュージアムショップは笑顔と欲望の交錯地点!?~
学びの場は、いつもひらかれている

<ファシリテーション>
クリエイティブ本部 プランニングセンター 企画1部
プランナー/ノムログ編集長
横田 智子

*イベント企画・文:横田 智子(ノムログ編集部)
*企画推進:吉田 潤一郎、島 くるみ/添田 悠平、六鹿 美奈(ノムログ編集部)

第1部 色部館長×nomlog スペシャルトーク
『いま話題の施設!コパルの魅力』

コパルは、2022年4月に山形市南部にオープンした「すべてが公園のような建築」をコンセプトとした、雨天時や冬の期間でものびのびと遊べる施設です。障害の有無や国籍、家庭環境の違いにかかわらず、すべての子供たちに開かれた遊びと学びの空間として、第64回BCS賞、2023年日本建築学会賞といった数々の賞を受賞し、毎月約1万5千人以上が来場する話題の施設です。

今回のイベントは、ノムログ編集長・横田がコパルの見学に行った際、色部館長のお話とお人柄に引き込まれ、「ぜひ東京にいらしてください」とお願いしたことから実現しました。リアル会場に集まったリスナーに加え、約140名の社員がオンラインで視聴する中、コパルが目指すもの、施設ができるまでの経緯、“コパルの滝”の誕生秘話など、コパルにまつわる幅広いトピックスをお話いただきました。その中でも「コパルが考えるインクルーシブ」は、目から鱗が落ちるような斬新な考え方でした。

色部さん
コパルが考えるインクルーシブとは、特定のひとりにとことん寄り添うことがスタートです。例えば、車椅子の○○ちゃん、目の見えない〇〇くん、ひとりひとりの笑顔を皆でイメージしながら話し合いをする。「個」から始まるひとつひとつの輪が重なり合って、それが皆にとっての良いものになる、それを私たちは「すべての人びとへ」と表現しています。

開業までの道のりはさまざまな過程があり、大幅なプラン変更、地域の人たちを巻き込んだ有識者会議(10回)や設計・建設・運営・維持管理の定例・臨時の会議(議事録はなんと150本以上!)を経て、開業後には子育て支援センターや市・企業・大学等とのコラボレーション、市民によるワークショップを中心に年間100本を超える無料イベントを実施していること、有償ボランティアである「アテンダント」制度をつくり、多様な方に施設づくりに参画いただいていること等、時にはリスナーとの対話を交えながら、楽しく、そして熱くお話いただきました。

計画プロセスの中で、何度もプロジェクトチーム内に危機が訪れたそうですが、チームをつなぎ留めたものは、ずばり「インクルーシブ」と言い切った色部さん。この「インクルーシブとは何か?」については、第2部で詳しくご紹介します。

第2部 nomlog 座談会
『インクルーシブについて考える』

第1部のスペシャルトークで色部館長に魅せられた社員約30名が集い、館長を囲むようにして「インクルーシブ」について対話しました。

横田
色部さん、第1部では貴重なお話をありがとうございました。ここからは弊社を代表する3名と一緒に、「インクルーシブ」についてお互いの経験から思うこと、疑問に思うことなどの対話ができればと思います。まずは弊社メンバーから自己紹介をお願いします。

梶村
プランナーというポジションで企業のショールームなどを手掛けてきましたが、数年前にあるコミュニティ施設をプロモーションの一環でリニューアルするお仕事で、地域の方々が日々訪れる施設づくりを経験したことをきっかけに、インクルージョンについて考えるようになりました。松本と同じR&Dチームで活動しています。

佐竹
私はミュージアムや学習施設、科学館や博物館を手掛けることが多いので、その視点でもインクルーシブについて一緒に考えていけたらと思っています。

松本
デザイン部に所属しながらソーシャルグッドR&Dを推進する部署を兼務しています。その中でも”アート&インクルージョン”をテーマに、さまざまなリサーチや開発、学ぶ機会をつくっています。

私たちのチームがチャレンジしていきたいのは、ある場づくりをする際、通常のようにクライアントと設計チームだけで施設の概念を構築した後に運営チームに渡していくスタイルではなく、設計に入る前から当事者や市民の方々、開業後に関わる運営チームといった、あらゆる人たちと一緒に施設の根幹をつくっていくプロセスです。

まさに色部さんの今日のお話の中で、コパルでも幾度も繰り返された未来創造会議のプロセスがあったこと、そこからインクルージョンが始まっているのだな、ととても共感しました。もう1つのテーマ「アート」は、より多くの人びとの心を動かすものであり、思ったことを自由に共有できるコミュニケーションのツールだと私たちは捉えていまして、その可能性と有用性について研究しているところです。

活動の事例としましては、東京藝術大学のコンソーシアムのお仲間に入れていただいて、参画企業の皆さまと一緒に、日本中で「共生社会」をつくる仕掛けをしていこうとチャレンジしています。メンバーの方を本社にお呼びしたセミナーを実施したり、参画企業の皆さまとディスカッションや交流の機会をつくったり、他にもさまざまな取組みを実践しています。

【取組みの事例】
R&Dセミナー
産学連携で「共生社会」をつくるアートコミュニケーション共創拠点
https://www.nomlog.nomurakougei.co.jp/article/detail/189/

 

公園の活性化に向けたアートワークショッププログラム
千里中央公園アートワークショップ「色をみつけて、色をつくる」
https://www.nomlog.nomurakougei.co.jp/article/detail/187/
https://www.nomlog.nomurakougei.co.jp/article/detail/215/

 

アートフェスティバルでのアクセシビリティ課題解決に向けたプログラムデザインと運営
ARTBAY TOKYO ART FESTIVAL 2022
https://www.nomlog.nomurakougei.co.jp/article/detail/188/

横田
インクルーシブという視点でコパルを日々運営されている色部さんから見て、弊社のR&D活動はどんなご印象でしょうか?

色部さん
乃村工藝社からコパルに来てくださる皆さんは本当に素敵な方で、131年の歴史というのが、企業の大きなチカラになっているな、と感じます。ひとりひとりがさまざまな企業やプロジェクトでつながって、ひとつひとつ信頼を得てきたものが無数に集まって、今がある。だから東京藝術大学との取組みにしてもこんなに多くの企業や団体が参加しているように、「何か新しいことをしよう」となった時に、「あ、この会社とだったら、ぜひ一緒にやりたい」と、どっと皆が集まるようなダイナミックな取組み、そういうことをできる企業って他にないんじゃないかなと思いました。

横田
ありがとうございます。それでは次に、コパルでのご経験を通じて色部さんが考える「インクルーシブ」についてお話いただきます。

色部さん
私、実は「インクルーシブ」という言葉を知ったのは最近で…館長に着任する前は全く違う仕事をしていてオープン1年前に想定外の転職をしました。そのとき初めて「インクルーシブって何?」からスタートしたのです。ただコパルを通してこんな風に考えてきた、というだけですので、逆に皆さんの幅広いインクルーシブへの考えをお聞きしたいところです。

「インクルーシブ」ってなんだか言葉が難しいですよね。見学にいらした方を案内している中で、「インクルーシブ」という言葉を知っているのはたったの1割程度で、まだまだ世の中には浸透していないな、と感じます。ただ、私の想いとしては「コパルの中だけがインクルーシブな特別エリア」なのではなくて、コパルから「インクルーシブ」というものを発信して広めていきたい。なぜなら子供たちがこれから進学や就職で新しい集団に入っていく時に、その考えを少しでも持っていれば、より良い人間関係を築けるのではないか、と思っているからです。ですから、大学・高校・中学校・小学校・特別支援学校等の方々とも積極的にかかわっていきたいです。

今回インクルーシブについて皆さんにお話するにあたって、これ以上「インクルーシブ」という言葉を難しく、複雑にしない方がいいのではないか、と思いまして、簡単に「カタチインクルーシブ」「ココロインクルーシブ」の2つに分けてみました。

「カタチインクルーシブ」は建築のデザインや機能としてのすべり台、手すり、赤ちゃん休憩室といったカタチとして落とし込んだもの。あとはモノとして入れているもの。

そして、イベントというカタチでインクルーシブにしていくこと。例えば、コパルの障がい者駐車場のサインは色もデザインも違っていて、決まるまで4ヶ月もかかりました。障がいを持った子供たちに、自分たちが使うところに想いを持ってもらえるように、と皆に集まってもらってペンキで塗りました。他にも山形で有名な花笠まつりに車椅子で参加したり、ある企業さんと映像演出のイベントでコラボレーションしたりしています。

そしてより大切だと感じているのが「ココロインクルーシブ」です。誰にも何もカタチには見えないけれど、インクルーシブで何かつながっている。インクルーシブは遠くにある大きなものではなく、いま隣にいる人、目の前にいる人を理解すること。来館者だけでなく、スタッフ同士も市民アテンダントの方々も、実習生も、誰に対しても同じように相手のことを理解しようと努める。自分と反対の考えであっても、その背景を推察することで相手の良さが見えることがあると思っています。

「インクルーシブ」は訪れた人たちが感じるもので、どう伝わっているかは、私たちは分からない。ですから、いろいろな方の声から判断するしかないのですが、あるご見学者から「コパルのスケールの大きさは素晴らしかった。でも何よりスタッフの対応がインクルーシブだった」というお声をいただいて、これこそ「心のインクルーシブ」だと感じて嬉しく思いました。

いくら建築が素晴らしくても、本当の中身がどうか、というのは「心のインクルーシブ」が一番大事なんです。純粋な気持ちがいろいろな振る舞いや言葉にも表れて伝わっていくものなので、「インクルーシブのプロフェッショナルとは何か?」という質問に回答するならば、「純粋な想い」だと思っています。

横田
心のインクルーシブ、まさに心に響くようなお話でした。ではここから対話のお時間です。皆さん積極的にお話いただけたらと思います。

佐竹
コパルの見学に行かせていただいた際にビックリしたのは、遊び方の説明や年齢制限が一切書かれていなくて、自由度の高さでした。情報を伝える面でのインクルーシブさにはどんな配慮をされていますか?

色部さん
まずここは「野山」なので、皆さんはここであれしちゃいけない、とか考えないですよね。難しく考えず、自由に遊んで、というスタンスでしょうかね。

梶村
「ここ野山です」と伝えていらっしゃる訳ではないと思うのですが、子供たちが体感として野山で遊んでいるように認知させるために、工夫していることがあれば教えてください。

色部さん
建築と周辺の山が一体となった立地とデザインですので、自然の中に入っている感じが生まれるのでしょうかね。建築もスロープもその要素かと思いますが、あとは階段も高さの違う段を組み合わせていて、「危ない」と思われるものも、あえて野山だからそうしている。遊技場のすべり台も山を登るような感覚ですし、人それぞれに多様な遊び方を見出せるので、まるで自然の中にいるような大らかな雰囲気を感じていただけているのではないかな、と思います。

渡邊 美香(クリエイティブ本部 第二デザインセンター デザイン6部)
つい先日、コパルに伺いました。確かに注意書きが少ないと思いましたし、赤ちゃん用の木のボールプールの所に「大人の方へ 足つぼマッサージしないでね」とあって、面白い注意書きだと思いました。こういうものは運営の方が付けられたのですか?

色部さん
運営スタッフが付けています。張り紙はUDフォントをすべてに共通して使っています。デザイン的にも雰囲気を損なわないように、来場者の方にとっては「気持ちよく気づける」ような表現を心掛けています。

横田
そういう意識はスタッフの方々にどのようにお伝えしているのですか?

色部さん
それは「目の前の人のことを理解しようと努める」がすべてです。せっかくここに来ている、楽しんでくださる方のことを考えたら、「こういう言い方が気持ちいいよね、お相手も素直に受け入れられるんじゃない?」ということですね。

梶村
開業後、新しいスタッフは入られていますか?年月が経つと人も入れ替わって、熱量も徐々に薄れていくこともあるかと思うのですが、いかがですか?

色部さん
研修は年間計画がありますが、それはあると思います。人が入る度に薄れていくことは仕方がないことですが、何か伝わることが少しはあるようで、はたから見ると「コパルのスタッフってすごく雰囲気がいいよね」といってくださることもあって、そういうマインドがひとつひとつの振る舞いや言動につながっているのかな、それを少しずつ感じ取ってもらって、何となく近づいていくところなのかな、と思っています。

村田(クリエイティブ本部 プランニングセンター 企画開発部)
今日の貴重なお話を伺って、色部さんについてもっと知りたいと思いまして…どういったご経歴で館長になられたのか、また違う畑だからこそ見えてきた視点があればお聞かせください。

色部さん
36年間、小学校の教員でした。あと2年で退職というタイミングだったのですが、コパルのお話をいただいて…ときめいてしまったんです。自分でも正直びっくりしてしまいまして、これは本当にやりたいんだな、と実感し、思い切って決断しました。実際に転職して100対0で良かったと思っています。

山形市立の小学校にいたのですが、特例として、同じ校舎に県立の特別支援学校が入っていました。今思えば、日常的にインクルーシブな環境だったので、自然にすっと入ってきたところはあります。

角谷(ビジネスプロデュース本部 第一統括部 公民連携プロジェクト開発1部)
私は博物館等の運営に携わっているのですが、色部さんの発想がとても新鮮でした。特に、働く人のやる気をくすぐるような上手い仕組みをつくられているなと感じています。「アテンダント研修を受けると市長さんに認定してもらえる」というのはどう設計されたのでしょうか?

色部さん
チームの中のアイディアだと思います。「ただ働く」というのではなく、「市長が応援してくれる施設なんだ」というのは、スタッフのモチベーションにもつながっていると思っています。

佐竹
少し話が変わりますが…色部さんの中で「インクルーシブ」を別の言葉に置き換えるとすると、どんな言葉が思いつきますか?

色部さん
「ひとりの喜びから、みんなの幸せへ」でしょうか。

松本
いまインクルーシブデザインが、デザインの目指すべき概念になっていると思いますが、振り返ってみると最初はハートビルやバリアフリー、次のステップでユニバーサルデザイン、そしていまインクルーシブが来ていると思いますが、色部さんにとって未来に次の考え方、次の在り方をどんな風に予想されているか、ぜひお伺いできますか?

色部さん
「これまで世界中どこにもなかった新しい人間関係」を考えています。

皆さんにお聞きします。こういう方は身近にいますか?
親子ではありません。兄弟でもありません。親戚でもありません。上司・同僚でもありません。取引先でもありません。恋人・愛人でもありません。友達でもありません。知り合いでもありません…
これ以外の人間関係って…ありますか?

どれにも当てはまらない人。そもそもかかわることも、存在を意識することすらもない人かもしれません。でも「何か」がきっかけで出会ったその人には「自分のことを分かって欲しい」と思う。「相手のこともすごく知りたい」と思う。「その関係はいつまでも変わらない関係でいたい」と思う。そういう人っていますか?

実はコパルができて、私は自分の中にそういう想いを持てるようになって、これは「インクルーシブな関係」なのではないか? だから「親子」や「兄弟」と同じように、「インクルーシブな関係」という人間関係ができるのではないか、と思っているんです。

そういう人に出会えるかもしれないし、出会えないかもしれないし、でもこういう新しい人間関係が存在したら、そういう関係の人ってできるのではないかと思っていて。そうなったらインクルーシブな社会から生まれた、日本で、世界で、初めての「インクルーシブな人間関係」。それが、魅力的だと思っています。

松本
関わり方の新しい姿、という感じなのでしょうか?

色部さん
今まで“ある人”がいたら、その人とどういう関係なのかを、今まであった人間関係に当てはめてしまっていたところがあったのではないか、と思うのです。「当てはまらないとそれはダメなんだ、その関係は続けられない」と。でも「インクルーシブな関係」があるとすれば、気づく/気づかれる関係ができ、その人の人生にとっての大きな意味を持つ人間関係ができるのではないかと思っています。

佐竹
コパルからすべてが始まるんですね。

横田
「インクルーシブな関係」が広がっていくことで、コパルから地域へ、日本へ、そして世界へと穏やかに平和の輪が広がっていくような、そんな絵が頭の中に浮かびました。

今回、色部さんのお話や穏やかなお人柄に秘められた確固たる信念を通じて、コパルの魅力が日に日に増し、広がりを見せていることが実感できました。そして弊社が空間創造を手がけるあらゆるジャンルの施設に共通する大切なヒントになると感じています。ハードやソフトだけではない、「ココロインクルーシブ」を空間創造事業の中にどのように取り入れていけるのか、私たちもこれから考えていきたいと思いました。

色部さん、本日はありがとうございました。

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“空間と体験”を追求するチーム
プロの目線で“空間と体験”の可能性を切り取ります

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