つながりを生むメディアを目指して。nomlog(ノムログ) リニューアルの裏側

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2022年10月14日、ノムログは2019年の立ち上げ以来、初のサイトリニューアルを行いました。その裏側やリニューアルに込めた想いを横田智子編集長に聞きました。


ノムログ編集長 横田智子
建築・デザインを学んだ後、イベント会社・プロダクトデザイナー・編集者・ブランディングエージェンシーでのプロジェクトマネージャーを経験後、2018年乃村工藝社に入社。さまざまな規模のデザインを総合的に取り入れたプランニングを手がける一方、2022年からノムログの編集長を務める。

Q1.そもそもノムログはどのように始まったのですか?

弊社にはプランナーという職種がありまして、新たに開発する施設の基本構想から、特定の空間のコンセプトメイキング、展示や参加型プログラムなどのコンテンツ企画など、さまざまな領域に特化したプロフェッショナルが約80名在籍しています。

プランナーたちが企画する上で使っている物事を論理的に整理・分析する力や企画書やプレゼンに不可欠な文章力をもとに、自分たちの思考や日々の仕事・研究成果を発表する場をつくろう、という目的で、乃村工藝社グループとしては初のブログ形式のメディアとして生まれました。

堅苦しいルールは決めずに、「空間」と「体験」にまつわる記事なら何でもOK、書きたい人は手を挙げて!というスタンスで、自分たちで執筆し、自分たちでシステムに記事を入力して…と皆でつくり上げていった形です。

編集部はプランナーやデジタルイノベーションを得意とするノムラボチームの中でメディア運営に興味のある人を募り、有志で集まってくれた皆さんと広報部の方々で構成しています。皆さん現業もあるので、お互いの忙しさに気を遣いながら、支え合って運営しています。

こうしてプランナー個人の記事から始まりましたが、次第に社内のさまざまな部署から、こんな記事出せないかな?と相談を受けるようになりました。立ち上げから4年目を迎えた今ではプランナーに限らず、社内の誰もが記事を執筆したり企画したりできるよう、開かれたメディアになっていきました。こちらで意図したというより、自然発生的にそうなっていった感覚です。

Q2.今回のサイトリニューアルの狙いは?

立ち上げ時は「まずはやってみよう」というスタンスでスタートしたので、どんなメディアになりたいか、他のメディアとの違いは何か、大きな視点で整理をしたいと思っていました。また社内の人財の個性がそのまま記事に表れている分、記事のテーマも多様化しています。初めてサイトを訪れた方が迷わないワイヤーフレームの設計や記事の整理が必要でした。

そこでまずはメディアのブランド価値を探るための整理とロゴデザインの改変をartlessさんにお願いしました。「メディアを構成するキーワードは何か?」というお題をいただいて、編集部のコアメンバーで持ち寄り、議論する中で、このような概念図がノムログの核として見えてきました。


ノムログのブランドコアを導く概念図

こちらの整理をもとに、ロゴデザイン、そしてキーカラー、フォントといったVIをデザインしていただきました。一緒に会話しながらデザインを導き出してくださり、メディアをひとつのブランドとして捉える視点を教えていただきました。

Q3.そんなロゴデザインやグラフィックに込められた想いについて教えてください。

大切にした想いは多様な「つながり」です。ノムログはオンライン上のメディアではありますが、私たちは常にリアルな空間を創造しています。ノムログを通じて空間や体験に触れるきっかけとなり、読者の皆さんと小さくてもつながりを持つことができたら、という想いです。

それをartlessさんが汲み取ってくださり、nom(乃村工藝社グループの)とlog(ログ=記録)がそれぞれ連なるデザインが生まれました。すっきりしたデザインの中に私たちの意志を込めていただいたと感じています。

 

Q4. 新サイトを作っていくうえでの苦労や工夫した点はどんなことですか?

内製で生まれたメディアでしたので、まずは社外の方々にノムログを見た客観的な感想をヒアリングしたところ、記事が多様なので何を入口にして良いか、どんなキーワードの記事があるのか分かりにくい、など運営している立場からは見えにくい指摘をたくさんいただきました。


旧サイトのデザイン

これまでのサイトは新着記事から順番に表示するシンプルな構成の一方で、記事ごとに異なるたくさんのタグが並んでいましたが、まずは読者の方が迷わないように、多様な記事を分かりやすいキーワードにカテゴライズするところから始めました。

そのキーワードを定めるのは苦労しましたね。ひとつひとつの記事の多様性が個性になっているものの、読者の皆さんがどんなワードだと入りやすいのか、それぞれの記事で言いたいこととリンクしているか、見定めていくことに時間をかけました。

また過去に書かれた良い記事が、時間が経つと埋もれてしまうという課題もありましたので、季節やタイミングに応じてテーマを変えられる特集コーナーをつくりました。編集部内で担当者を順番に決めて運営していく予定で、「どんなテーマにしようか?」と考える楽しみができました。

Q5.  今後どんなメディアになることを目指していますか?

今はお客様や協力会社さん、社内で読まれているケースが多いのですが、もっと幅広い層の方に私たちの記事を楽しんでいただきたいと思っています。空間づくりのヒントという専門的な視点だけでなく、「この施設に行ってみたい!」「空間を考える、企画する仕事って面白そう!」など、小さなきっかけでも構いません。サイトを訪れてくださった方々に何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。これから多くの方に楽しんでいただけるような記事を企画・発信することで、このメディアを通してつながりの輪を広げていきたいです。

今後もバージョンアップしたノムログにご期待ください!

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“空間と体験”を追求するチーム
プロの目線で“空間と体験”の可能性を切り取ります

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