ポストコロナの「新しい日常」に生かす「旅マインド」とは?

西端 秀晃
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西端 秀晃

こんにちは!
2連休あれば海外へも出かける、「旅と生きるプランナー」の西端と申します。
仕事終わりの深夜便で出国、早朝便で帰国→出社のパターンを好み、日々旅活に勤しむことを生きがいとしております。

前の旅から1か月空くと身体が疼き出す「旅依存症」の私ですが、過去の旅に想いを馳せていると、そもそもなぜ自分はこんなにも旅に魅了されているのかという疑問が浮かんできます。

「旅」とは何か?「旅」の3要素と「旅マインド」

私は「旅行」ではなく「旅」という言葉を愛用しています。

この違いについて、
「旅行」は行く先への到着が目的であり、予定調和的。
「旅」 は道のりそのものも目的であり、行く先へのプロセスにも可能性を秘めている。

と考えています。

なんとなく「旅」の方が冒険的で、わくわくしませんか?
私の過去を振り返っても「旅」的な価値観で海外へ出かけていて、その楽しさにとりつかれています。

そこで、私の思い出深い「旅」を紐解いてみると、下記の3要素が「旅」の魅力に欠かせないことに気付きました。

<魅力を上げる!旅の3要素>
・偶発性:事前に予想していなかった出来事に出会うこと
・相違性:自分の中の常識と異なる世界に気づくこと
・体験性:素直に五感で楽しむこと

この「旅の3要素」の掛け合わせで、旅先で起こる様々な出来事が体験価値としてかけがえのない思い出へと昇華していきました。

また、その大前提には、そもそも「旅」を楽しもうとするポジティブな心(マインド)が欠かせません。
心にゆとりを持ち、オープンマインドでポジティブな状態だからこそ、3要素に気づき、様々な出会いや発見に心をときめかせられるのではないでしょうか。

「旅」とは「旅マインド」を通じて見た世界

このポジティブな心(マインド)をベースとした「違い(相違性)との出会い(偶発性)を五感で素直に楽しもうとする(体験性)心」を「旅マインド」と定義してみると、「旅マインド」を通じて見た世界が、自分らしさに溢れる「旅」の満足度を作っているのではないかとの答えに至りました。

たとえ、その「旅」に大きな変化や未知のアクティビティがなくても、自分のマインド次第でいかようにでも楽しむことができるのではないでしょうか。

ルート66ドライブ旅を振り返る

シカゴからロサンゼルスまで全長約3,755km、数々の映画の舞台となったルート66。
1920年敷設当時の物流や大陸内の移動を支え、アメリカの原風景とも言える道でしたが、後世の開発で高速道路が通り、現在は歴史遺産的な側面から愛され、再整備されています。

この旅では、サンタフェからセドナまで、5万年前に出来た超巨大クレーターや名物ホテルに立ち寄りながらドライブを続けました。

出発前から計画していた観光名所巡りももちろん楽しかったのですが、今、振り返ってみて最初に浮かぶのは、あてもなく立ち寄った“何気ない街の風景”でした。
格子がはまり壊れかけた建物に質屋と消費者金融が並ぶ街並み、昼間でも人影まばらで、危険な匂いがするあの空気感。今でも生々しく思い出されます。

緊張感も魅力の一つでしたが、それ以上にかつてのアメリカ社会に一瞬にしてワープし、栄枯盛衰を一気に垣間見たような気になり、ルート66というアメリカ大動脈沿いでかつて栄華を誇った街が、高速道路に取って代わられた時代の流れを感じられたことが衝撃的でした。

この経験を先述の3要素で紐解くと、
たまたま立ち寄った小さな町(偶発性)で、自分が想像していた風景とは異なるアメリカの姿(相違性)を、乾いた風や閑散とした雰囲気の中で感じられた(体験性)こと
が、自分にとって思い出深い「旅」の要素になっていることに気付きます。

大きな変化は何も起こらなくても、感覚を研ぎ澄まし、目の前の出来事を能動的に楽しむことで、魅力的な「旅」の思い出へと昇華すると感じました。

「日常」に「旅マインド」を取り込む

ここ数か月、時間も休みもあったのに、遠出はおろか近所のスーパーですら3日に1回しか行けなかった毎日。
この閉じ込められた「日常」に、「旅依存症」の私としてはかなりジレンマを抱えていました。

「時間があっても、旅に行けないなんて・・・」

もし、「旅」と同じ感覚を味わえるのであれば、コロナ禍の「日常」でも、もっと楽しさを見出せるのではないか。
この想いを基に、「旅マインド」を「日常」に取り込んだことで気づいたことがありました。

在宅勤務中のある日、コロナ以前は余裕がなくあまり目を向けていなかった庭に小さな訪問者がやって来ていたのです。

自宅の庭でくつろぐ野良猫たち

猫たちと戯れる至福の時間

昼下がり、庭に遊びに来る猫たちと戯れる時間は、コロナ禍には至福(癒し?)の時間でした。

コロナ禍の「日常」で改めて眺めた庭(偶発性)で、今まで気づいていなかった猫の訪問に気づき(相違性)、 猫と戯れる幸せな時間(体験性)ができた。ということです!

在宅勤務が続き、閉塞的な日々を送りがちな中で、少しでもポジティブに楽しめないかと「旅マインド」を「日常」に取り込んでみたところ、幸せの瞬間がひとつ付加されたように感じました。

幸せのヒントは「旅マインド」にあり!

「旅」に行けない今だからこそ、「旅マインド」が「日常」を豊かに過ごすヒントにもなることに気付きました。
「日常」のささやかな変化に気づくこと(偶発性&相違性)、そして五感をフル稼働させること(体験性)。
コロナ以前では、「日常」に忙殺されそんな当たり前のことを忘れかけていましたが、「旅」を振り返ることでその大切さに改めて気づかされました。

この気付きをポストコロナの「新しい日常」でも意識し、幸せを増やしたいと思います!

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西端 秀晃

西端 秀晃

旅と生きるプランナー
使い手・創り手+支え手目線で賑わいを考える

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